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2017.08.07

【石巻での上映会】

今回の上映会は一般のお客様を対象としましたが、鯨問題はご年配の方の関心が高く、そういった方々はQ&Aでは手を上げず、帰りがけにお声を掛けてくださいました。
また当初一般の方の後に予定していた社員の方への上映会は、できるだけ多くのお客様に対応するため、日を改めての開催となりました。

1番目の写真、まるでCMに出て来そうですが、こちらは今回の上映会を開催してくださった「木の屋石巻水産」さんの工場で、それをバックに映っているのが木の屋ホールディングスの木村長努社長です。
一瞬、美術館かと見間違えてしまうほどお洒落な空間でした。

木村社長はアメリカ上映の際にも真っ先に応援してくださり、いつかお会いしてみたいと思っていましたが、こういった形で実現できました。写真からも滲み出ていますが、とても気さくで相手をリラックスさせる空気感をお持ちの方です。社員の定着率も高いというのがうなずけます。

今回の上映会は、たまたま翌日が牡鹿鯨祭りの開催日なので個人的に行こうと思っていたところ、上映会の発起人の社員の方や取引先の方々が同行してくださり、結果的に皆で楽しく石巻から牡鹿までドライブすることに。道中も鯨づくしで幸せな時間でした。

思えば2011年の震災直後、余震が激しく続き雪も降り、現地に人が流れていない時に被害が一番大きかった石巻へ向かったのでした。その頃、私は勤めていた会社を飛び出してしまい後悔し、自分の判断力や存在価値を否定していた時だったので、自分への被害など考えずに迷わず現地へ向かっていたのです。(結果的に、その後、会社は閉鎖。判断は間違っていなかったことになった。)
ボランティアの仲間と一緒に全国から集まった物資を車で回って配ったり、瓦礫と釘だらけの車が通れない道路はリヤカーを引いてお弁当を配っていました。物資を配りながら、自分達ボランティアは解散すればそれぞれの生活に戻るけれども、被災した人達にとってはこれからが大変で苦境は続くのだと感じ、もっと根本的な何かが出来ないのか、一時的ではなく長期的に復興に繋がることは出来ないだろうか、と漠然と考えながら活動していました。

そして2014年、ひょんな事から鯨問題を探って太地へ辿り着き、鯨について調べていく中で石巻市の鮎川が捕鯨基地と知り、ぞくっと身震いしたのを覚えています。 今では捕鯨基地は当然のように知っていますが、当時は全く関心がなく、そんな事も知らなかったのです。
今も上映会で「イルカや鯨はどこで獲っているのですか?」と聞かれる事があり、鯨関係者と一般人との鯨に関する関心度、情報の温度差が大きいということは自身の経験を通してわかっています。

今回、こういった形で石巻に捕鯨問題の映画を持って戻って来られるとは当時、想像もしていませんでした。
水産庁の方が海外プレスを呼んでも報じてくれない、と言っていましたが、[映画]というツールを使い、アマチュアながらも「世界8大映画祭」の一つに選ばれ、ワシントンポストをはじめとする全世界の海外メディアが報じた映画を作って戻って来られたのは、当時からしてみれば今でも信じられない気持ちです。

ボランティアの最中は持ち込んだ乾物ばかりで過ごした石巻。
今回いろんな鯨食を頂き、「食」「復活する力」「陰のサポート」など、いろいろな事を考えさせられる土地だな、とじわじわと感じています。

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